江平 龍宣 写真展『これからも』
●日時
2017年4月18日(火)~4月24日(月)
12:00~19:00(最終日~17:00まで)
●展示概要
2011年3月、大きな衝撃を受けた東日本大震災直後、
写真を撮りに行かなければならない想いに駆られて、東北に向かった。
そこには、現実とは思えない圧倒される光景が広がっていた。
津波によって一面が瓦礫に埋め尽くされた場所、地盤沈下によって海の一部になった場所、原発事故により避難しなければならなかった場所、多くの人たちの住処は奪われていた。
あの震災から6年目を迎え僕は福島(特にいわき)に通っている。
震災直後から通い続けた福島は、
時間の流れの中で、様々な出会いがあり、
被災地から、家族や親戚が暮らす土地になった。
以前目につく物や捉える物は、津波によって破壊された地域や、原発事故により影響を受けている地域だったが、
今は当たり前に続く日常の風景にカメラを向ける。
地震、津波、原発事故。これらの災害に見舞われた福島。
けれど、そこに暮らす人たちの生活は、復興へと進む中、続いている。
きっと綺麗だったのだろうと思う海岸線。
人と人とが団欒を持っていたのだろうと思う基礎もなくなった町並みの跡。
原発の放射性物質が飛散する前は豊かな恵みを享受していた自然。
そしてこの地を基盤にして営む人々。
目の前に広がる現実に触れる内に、そこにいる人たちの暮らしが、
僕の日常になっていった。
きっかけは、被災地を撮りに行くことだった。
けれど、時と関係の変化と共に、被災地という感覚から、より身近な感覚になった今、変わりゆく風景と変わらぬ営みを撮影していきたい。
これからも。
●作家プロフィール
江平 龍宣(エヒラ タツノリ)
写真家
1976年東京生まれ
2003年日本写真芸術専門学校卒業
同年より㈲パールクイーンにて
ブライダルフォト等の商業写真を撮影する。
2010年9月フリーランスとなる。
2009年3月号 岩波書店「世界」公募掲載
2011年第12回上野彦馬賞 日本写真芸術学会奨励賞受賞
2016年第17回上野彦馬賞 入選
個展
2013年6月「Bharat」キチジョウジギャラリー
2014年から毎年4月 『これからも』 キチジョウジギャラリー
グループ展
2011年8月江平龍宣・冨永晋 東日本大震災写真展Gallery216
2011年11月より 上野彦馬賞写真展 東京都写真美術館他5ヶ所
2012年12月ベトナム写真「from 4 eyse」 キチジョウジギャラリー
2015~2016年 DocArtPHOTO Exhibition 01~03
. キチジョウジギャラリー、Art Space 色空、be京都
2016年11月より 上野彦馬賞写真展 東京都写真美術館他5ヶ所
●作家ホームページ
http://www.tatsunoriehira.com